心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。今回は冬〜春が旬の「いちご」をピックアップ!ー今月の旬食材ーいちご本来、3月〜4月後半の春が旬のいちご。農家による品種改良やハウス栽培の技術が発展したことで、12月後半からスーパーでも見かけるようになりました。いちごの赤い部分は果実ではなく、花托が発達した花の一部。種のように見えるつぶつぶの部分が果実です。ビタミンCが豊富で、美肌作りや風邪予防に効果が期待できるといわれています。美味しいだけでなく、栄養満点なフルーツです。
いちごの主な栄養素ビタミンCコラーゲン合成にかかわるビタミンC。また、活性酸素を除去する抗酸化作用があり、動脈硬化の予防にも効果があります。皮膚のシミやしわを防いで、傷や炎症の治りをよくする効果もあるといわれています。
葉酸ビタミンB群の一種である葉酸は赤血球をつくり、食べたものをエネルギーに変えるのを助ける役割があります。妊婦さんや赤ちゃんの成長に必要な栄養素なので、積極的に摂取する必要があります。
ペクチン食物繊維の一種であるペクチン。血糖値の急な上昇を防いで、コレステロール値を下げる働きがあります。
アントシアニンポリフェノールの一種で強い抗酸化作用がある栄養素。光の刺激を目から脳に伝えるロドプシンの合成を促す働きがあり、目が疲れる、ぼやけるといった症状、改善する効果が期待できます。
キシリトールキシリトールは、虫歯を予防する効果が期待できます。砂糖と同じくらいの甘さがありますが、カロリーが低いのが特徴です。
いちごの栄養素を効率的に摂取する方法・洗う時は短時間でいちごは水溶性の栄養素であるビタミンCやアントシアニン、ペクチンなどが豊富に含まれています。長時間水につけておくと水溶性の栄養素が流れでてしまうので、洗うときはさっと洗いましょう。
・ヨーグルトと牛乳と一緒に食べるビタミンCはコラーゲンの生成を促す働きがあり、美肌作りに欠かせない栄養素。タンパク質と合わせて摂取することで、さらに美肌効果が期待できます。タンパク質が服荒れているヨーグルトや牛乳と合わせたいちごシェイクやいちごヨーグルトなどがおすすめです。
・鉄分が豊富な食材と一緒に食べるいちごに豊富に含まれているビタミンCは、鉄分の吸収を助ける働きをします。レバーや牛肉、あさり、しじみ、菜の花など鉄分が豊富な食材を選ぶといいでしょう。
美味しいいちごの選び方完熟した美味しいいちごを見分けるには、色づきだけでなくへたの状態や香り、形なども確認しておくのがポイント。
・果実全体が赤く染まっている(品種によっては色は薄い場合もある)・果皮にハリとツヤがある・果実の先端に白色や緑色が残っていない・いちご特有の甘い香りがあるなど。
赤く染まっていても果皮にハリとツヤがないものは要注意。しんなりとしていたり、変色のあるものは鮮度が低下していて味が落ちています。
いちごの保存方法<冷蔵保存の場合>1. 傷んでいるいちごを取り除き、水気があるものはキッチンペーパーで拭き取る。
2. タッパーにかわいたキッチンペーパーを敷き、ヘタの部分を下にして重ならないように並べる。
3. キッチンペーパーをかぶせて、タッパーの蓋をしめて野菜室で保存。
いちごを冷蔵保存する上でのポイントはコチラ。
・いちご同士を重ねないいちごは柔らかいため、重ねて保存すると果肉がつぶれてしまいます。つぶれた部分から傷みはじめる可能性が高くなるので、保存するときはパックから取り出し、いちごが重ならずに置ける容器に移しましょう。
・ヘタはとらず、水気は残さないいちごは水気に弱いため、冷蔵する場合はいちごは洗わず保存することがポイント。また、ヘタをとってしまうと日持ちがしなくなるため、ヘタはついたままで水気は残さないようにしましょう。
<冷凍保存の場合>1. いちごを洗ってヘタを切り落とし、ペーパータオルで水気が残らないようにしっかりと拭き取る。
2. いちご全体に砂糖をまんべんなくまぶす
3. 2〜3個ずつラップで包んで、冷凍用保存袋に入れ、空気をしっかりと抜き冷凍庫へ。
冷凍したいちごは、約1カ月保存が可能。いちごの水分を保つために、砂糖をまぶします。
大人も子どもも大好きないちご。クリスマスシーズンに欠かせないフルーツですが、春先まで美味しくいただけます。冬にじっくりと成長したいちごのほうが糖分をためこみやすく、甘く濃厚な味になりやすいため、完熟したいちごを楽しむのがおすすめです。
<参考文献>果物ナビまごころケア食