心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。今回は秋の旬フルーツ「ざくろ」をピックアップ!−今月の旬食材−ざくろ国産も海外産も、9〜11月頃に出回ります。代表的な産地はアメリカのカリフォルニア州やイラン、チリなど。国内は和歌山県や山梨県で生産されます。ざくろは古くから「女性の果実」と呼ばれてきた果実。ひとつの果実の中にたくさんの実がなるので、「子宝」や「子孫繁栄」の象徴とされてきました。アダムとイブがエデンの園で食べた果実は、実はざくろだった、という説もあります。健康・美容効果としてはむくみの解消、抗酸化作用、動脈硬化の予防など。食べ頃のざくろは酸味が強すぎず、甘みとの絶妙なバランスが楽しめます。
ざくろの主な栄養素は?カリウム体内の余分な塩分を排出する働きがあるカリウム。高血圧の予防や改善に役立ちます。
ビタミンC美肌に欠かせないビタミンC。皮膚のメラニン色素の生成を抑え、日焼けを防ぐ作用や、ストレスや風邪などの病気に対する抵抗力を強める効果があります。抗酸化作用も注目されていて、がんや動脈硬化の予防や老化防止にも有効であるといわれています。
エラグ酸植物が含むポリフェノールの一種。抗酸化作用があり、がんや動脈硬貨の予防への効果が期待されています。また、メラニン色素の生成を抑える働きがあり、シミができることを防ぐ美白効果があるともいわれています。また、糖尿病を予防する効果、抗菌・抗ウイルス効果なども報告されています。
アントシアニンポリフェノールの一種で、抗酸化作用があり、活性酸素の発生や働きを抑えることが期待できます。また、目の網膜に存在しているタンパク質(ロドプシン)の再合成を促進する働きがあり、目の機能を改善するともいわれています。
タンニンタンニンもポリフェノールの一種で、抗酸化作用があります。また、抗菌効果もあるといわれています。
ざくろの栄養を効率的に摂取する方法ざくろはビタミンCが豊富。ビタミンCは水に溶けやすいため、ざくろをゆでたり長時間水で洗ったりするとビタミンCが失われてしまいます。サラダなどに用いる場合は、水で洗うときは手短にさっと行うようにしましょう。ジュースやソースにするときは、生のままミキサーにかけるのがおすすめ。
美味しいざくろの選び方なるべく新鮮なざくろを選ぶときのポイントはコチラ。
・全体が赤く着色している(在来種は熟しても色が薄いことも)・重量感があり、表面に傷が少ない・皮にしっかりとしたハリがあり、ふっくらとした膨らみがあるなど。
ずっしりと重みを感じるものは、身がしっかりとついている証拠。茶色く変色していたり、極端に軽いものは避けましょう。
ざくろの保存方法は?<冷蔵保存の場合>皮をむかずにポリ袋などに入れて密封し、冷蔵庫へ。
<冷凍保存の場合>皮をむいた状態であれば、粒を取り出し密閉容器に入れて冷凍保存を。使うときは冷凍のままミキサーにかけてジュースにしたり、砂糖漬けにしてシロップにすると◎。
ざくろの実はそのまま食べることができます。潰してジュースにして飲んだり、サラダやカルパッチョの上に彩りよく実をのせたり。ヨーグルトの中に入れたりして食べるのもおすすめです!
ジュースにするとき、そのままだと酸味が強いかもしれないので、甘くしたいときははちみつやメープルシロップ、ほかの果汁と割って調整すると美味しくいただけます。旬な季節にお試しください。
<参考文献>ふるさと納税DISCOVERYわかさの秘密All About「ザクロの健康効果・栄養を壊さない食べ方・生薬としては毒性も」旬の食材百科