心も体も喜ぶ、旬の食材を紹介していく連載。栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。
今回は夏が旬の「ズッキーニ」をピックアップ!
ー今月の旬食材ーズッキーニ6月〜8月の間に旬を迎えるズッキーニ。見た目はきゅうりに似ていますが、かぼちゃ属に分類される野菜。夏バテ予防にも効果が期待できたり、メラニンの生成を抑えたりする働きがあるといわれています。炒めたり煮込んで食べたり、サラダにして食べたりとあらゆる調理方法で楽しめます。
ズッキーニの主な栄養素ビタミンB群ビタミンB群は、糖質・たんぱく質・脂質の三大要素の代謝を助けて、エネルギーに変えてくれる働きがあります。ビタミンB群が不足するとエネルギー代謝がうまく機能せず、疲れやすい体になってしまいます。
ズッキーニはとくに葉酸が多く、葉酸は血液中の赤血球をはじめ、細胞が新しく作られるのを助ける働きをしてくれます。
ビタミンCビタミンCはコラーゲンの合成に関与したり、メラニンの生成を抑えたりする働きがあるため、夏場はとくに積極的にとりたい栄養素。抗酸化作用もあるため、疲労回復への効果も期待できます。
ビタミンK骨にカルシウムを取り込みやすくしたり、出血を抑えたりする働きのある栄養素。骨の形成や骨粗しょう症の予防にもなるといわれています。
β-カロテン野菜や果物に含まれている色素のひとつ。ズッキーニはとくに皮の部分に含まれています。β-カロテンは体内でビタミンAに変換され、活性酸素の抑制や老化防止にも効果を発揮。ビタミンAには皮膚や粘膜を健康に保つ役割があります。
カリウム体内の余分なナトリウムを排出する働きがある栄養素。高血圧予防やむくみ解消に効果があるとされています。
マグネシウム骨や歯の構成成分として体内に豊富に存在するミネラル。様々な酵素を補助したり、筋肉の動きを調整したりする働きがあります。マグネシウムは汗とともに流出してしまうため、夏場は意識して摂りたい栄養素です。
食物繊維腸内細菌を増やしておなかの調子をととのえてくれる成分。さらに食後の血糖値上昇を抑えたり、コレステロール値を改善したりする働きがあり、生活習慣病への予防が期待されています。
ズッキーニの栄養を効率的に摂取する方法・炒めて食べるβ-カロテンとビタミンKは、油と一緒に摂ることで体内で吸収しやすくなります。炒め物やグリルなどにして、とろける食感を楽しんで。
・煮込んで食べる煮込み調理をして汁ごと食べることで、食材に流出した水溶性のカリウムも一緒に無駄なく摂取できます。
・サラダにして食べるカリウムやビタミンCを効率よく摂取するには生食がベスト。ズッキーニの皮は固いため、薄切りにして軽く塩で揉んでからサラダに加えるのがおすすめ。長時間揉みすぎると水分と一緒に栄養素が流出してしまうため、調理時間には注意が必要です。
美味しいズッキーニの選び方ズッキーニの選び方のポイントは、
・太すぎず、均一のふくらみがある・表面に傷がなく、やわらかい・皮にハリとツヤがある・色が濃いもの・ヘタの切り口がみずみずしいなど。
ズッキーニは乾燥に弱い野菜のため、しっかりと表面の状態を見て確認を。
切り口が変色しているものや、しなびているものは鮮度が落ちているため、避けましょう。
ズッキーニの保存方法<冷暗所で保存の場合>ズッキーニは温度が低すぎると傷みが早くなります。新聞紙などにくるんで、冷暗所において保存を。
<切ったものは冷蔵庫へ>切ったズッキーニは冷蔵庫に入れ、早めに食べ切りましょう。
<冷凍の場合>ズッキーニを5mmぐらいの幅の輪切りにし生のまま冷凍保存用袋に入れて冷凍を。
イタリアでおなじみの野菜、ズッキーニ。夏はラタトゥイユのほか、肉炒めと合わせたり、天ぷら、煮物、スープなど、いろんな調理で楽しめます。
旬のズッキーニで夏ならではの味わいを楽しみながら、夏バテ予防を!
<参考文献>ふるさと納税DISCOVERY旬の食材百科