2021/05/06

ORGANIC DICTIONARY

クレイライフで、美容・健康の底力をアップ!

Photo by Shutterstock

泥パックやクレイセラピー、クレイバスなど、今は美容にもよく使われているクレイ。そもそもクレイとは何なのか、クレイの種類や成分、どのような効果が期待できるのかを、改めて解説していきます。


■クレイとは?
クレイは何千年~何億年単位の長い年月をかけて蓄積された、土の中の粘土層から掘り起こされた粘度鉱物。それらを乾燥し、砕いたものがクレイとなります。
クレイの活用の仕方は気候や風土により違い、フランスを中心としたヨーロッパでは、美容ツールとして古くから歴史があります。先住民族は日焼け対策や治療目的として使っていたそうです。
また、人だけではなく野生の動物達も、泥=クレイを体にこすりつけて、虫除けや日除けに使って過ごすこともあります。大地の恵みでもあるクレイは、古くから泥を用いることは日常的にあったものなのです。


■クレイの種類
クレイの成分はさまざまで、色々な分類がされています。同じ色でも違う成分の場合もたくさんありますが、色による分類法が一般的です。

ホワイトクレイ
・主な鉱物/カオリナイト
・特長/微粒子でふんわりと、やわらかい感触。ボディパウダーや歯磨き粉など、スキンケアのベースとしてよく使われる。
ピンククレイ
・主な鉱物/カオリナイト、イライト、マイカ
・特長/ホワイトとレッドをブレンドしたもの。刺激が少なく敏感肌やクレイ初心者におすすめ。
レッドクレイ
・主な鉱物/イライト、マイカ、カオリナイト
・特長/しっとりとした肌触り。顔や全身のディープクレンジングにぴったり。入浴剤やフットバスにも◎。
イエロークレイ
・主な鉱物/カオリナイト、クォーツ
・特長/スッキリとした使用感。程よい吸着力で、毛穴クレンジングや引き締めケアに。
グリーンクレイ
・主な鉱物/イライト、マイカ、クォーツ
・特長/ミネラル成分が豊富。洗浄力が強めで、脂性肌やニキビ肌の人におすすめ。

ブラウンクレイ
・主な鉱物/スメクタイト
・特長/洗浄力、吸着力ともに優れている。ペーストにするとジェル状になり、マイルドなテクスチャーに。


■クレイはどんな効果がある?
クレイはミネラルなど、豊富な栄養を含む天然成分。クレイによって細かい効果・効能は変わってきますが、主にどんな作用があるのでしょうか?

ミネラル成分が肌を整えてくれる
大地のミネラルがたっぷりと含まれたクレイ。肌細胞の向上や、血流の循環を促すと言われています。
体の巡りを整える酸化マグネシウムや、ハリや弾力を与える酸化アルミニウム、血行を促進し肌色を整える鉄分のほか、カリウムやリンなど、さまざまなミネラルが含まれています。
毛穴の酸化やたるみに有効な吸着力
クレイは吸着力が高いため、肌にぴったりと密着し、いらない汚れや古い角質をはがす効果があります。
そのため肌に長時間溜まって酸化した皮脂、鼻などに詰まりやすい角栓などの除去にも最適。頭皮や髪に使えば、皮脂の調整をし、頭皮環境を良くしてくれると言われています。
汗やニオイ対策、抗菌効果も
消臭効果が抜群とも言われているクレイ。クレイを小さな袋に入れて靴に入れたり、玄関に置いておくと消臭できます。同時に殺菌や除湿もできるという優れもの。クレイをボディパウダーにしたり、スプレーにして使うことで、体臭防止にも。
余分な老廃物を取り除いたり、電磁波除去も
クレイの独特な分子構造が、老廃物や毒素を吸着するという性質を持っています。また、電磁波やむくみ、有害金属の除去にも効果的なクレイもあります。


■クレイの使い方
さまざまな作用があるクレイですが、実際どのような使い方があるのか例を挙げていきます。

クレイパック
フェイスパックやボディパックにする、一番代表的な使い方
クレイスプレー
クレイと水を混ぜてつくるスプレー。肌ミストとして使用。
クレイパウダー
消臭や汗対策に使いたいときは、ボディパウダーとして使用。
クレイバス
お風呂にクレイを入れるだけ。体の汚れを取り除き、体内の循環を良くしたいときに。足湯をするときに使っても。
クレイ石けん
石けんの材料にもよく使われるクレイ。洗浄力がアップし、ミネラルを吸収。


いかがだったでしょうか。
さまざまな効果があり、美容や健康のためのツールとして愛されるクレイは、まさに大地からの贈り物。
クレイによって効果・効能が変わるので、目的に合わせてチョイスしてみてください。ビープルにもクレイアイテムはたくさん!自分に合ったクレイライフを楽しんでみて。


〈参考文献〉
国際クレイセラピー協会
ローズガーデンサロン

Text by Sonomi Takeo