link rel="canonical" href="https://yogajournal.jp/4454"

2020/10/10

WELLNESS

アーユルヴェーダ的「慢性的な便秘」対処法|ポーズ&ペアワーク

From Yogajournal Online(Photo by Gettyimages)

世界最古の伝承医学アーユルヴェーダとタイヨガセラピーを融合させた話題のメソッド「タイヴェディック」創立者の1人であるセバスチャン・ブルーノ師に、日本人が抱えやすい心身のトラブル「便秘」の原因とケアの方法について教えてもらいました。

「慢性的な便秘」の原因と対処法は?

アーユルヴェーダの視点からみると「便秘」はヴァータの乱れが原因になっていることが多いとされます。ヴァータの性質である乾燥というものが大腸の渇きへと繋がり、蠕動運動が正しく働かなくなることが原因の1つと考えられます。また、大腸はヴァータが溜まりやすい場所でもあります。大腸、特に直腸に働きかけるポーズで症状を改善していきましょう。

食事では、ドライフルーツなどの乾いている食べ物、冷たい食べ物を避け、温かい食べ物、油性の食べ物、繊維のある食べ物を多く取るようにすると良いでしょう。目に見える肌の状態も目安のひとつになります。肌が乾燥している時には、大腸も乾燥している可能性が高いです。水分を多めにとり、オイルなどで肌を保湿するのも有効です。

便秘に有効なエクササイズはスクワット。下向き方向、排出に関わるエネルギーであるアパーナヴァーユに働きかけることができます。今回はより直腸に働きかけるため2つのバリエーションをご紹介します。


「タイヴェディック」創立者の1人であるセバスチャン・ブルーノ師/photos by Shoko Matsuhashi

★自分のドーシャ(体質)がわからない人は「アーユルヴェーダ体質診断 あなたはどのタイプ?」でチェック!

目的:下半身を力強く使い、排出に関わる下降のエネルギーであるアパーナヴァーユに働きかけます。さらにツイストを加えることでヴァータの宿りやすい直腸を刺激し、過剰になったヴァータを整えます。

やり方

膝をしっかりと曲げて、椅子に座っているような姿勢を作る。
右手を左膝にかけて背筋は伸ばした状態でツイスト。合掌するのが大変な人は、左手は腰に添える。30秒キープ。反対側も同様に行う。


photos by Shoko Matsuhashi

足を開いたスクワット

目的:排泄に適した姿勢を取り、自然な排泄を出助けします。さらに下腹部を凹ますことにより、ヴァータの宿りやすい直腸に働きかけていきます。

やり方
足を肩幅の二倍程度に開いてつま先は歩く外側に向けてしゃがむ。つま先の向きと膝の向きは必ず揃えるように。胸の前で合掌する。下腹部を凹まし直腸に働きかける。30秒キープ×2セット 


photos by Shoko Matsuhashi

(ヨガポーズ)教えてくれたのは…鈴木伸枝さん
ThaiVedic 認定セラピスト。ヨガの分野では指導者養成の講師としても活躍し、1000人以上のインストラクターを輩出。講師育成や、全国のイベント出演、雑誌監修など、活動は多岐にわたる。鈴木伸枝パーソナルヨガスタジオ-Release Space-主宰。instagram@nobue.styleにてヨガの教えをポップな形で日々お届けする、「ヨガモジ365」を配信中。

ペアで行うガス抜きのポーズ

効果:太ももで大腸を圧迫することにより、過剰なヴァータを整えます。

やり方

ポーズをする人:仰向けで両手を横に広げる。両膝を曲げて後は相手に身を委ねる。ポーズ中はより大腸に働きかけるよう、腹式呼吸を意識すると良い。

サポートする人:相手の両膝を胸の前に移動。呼吸をガイドし、吐く息でゆっくり押していく。動きに抵抗が出てきたらそれ以上押さずにしばらくキープ。自分も背筋を伸ばしながらサポートする。


photos by Shoko Matsuhashi

動画で見てみよう


効果:太ももで大腸を圧迫することにより、過剰なヴァータを整えます。股関節がかたい方は、片足で行う方がリラックスして呼吸することができます。

やり方

ポーズする人:仰向けで両手を横に広げ左膝を立て、後は相手に身を委ねる。より大腸に働きかけるよう、腹式呼吸を意識すると良い。反対も同様に行う。

サポートする人:相手の左足の横で膝立ちの姿勢になる。自分の右足を立て、相手の左足を股関節(足の付け根)にのせ、足の裏を下腹部に密着させる(アンジャネーヤアーサナのような姿勢)。前方に体勢を踏み込んでいくと、相手の左足が腹部を圧迫する姿勢になります。吸う息で圧力をゆるめ、吐く息で踏み込むなどを、5回ほど繰り返しましょう。


photos by Shoko Matsuhashi

(ペアワーク)教えてくれたのは…Sebastian Bruno(セバスチャン・ブルーノ)氏
ホリスティックヘルス専門家のKimmana Nichols 師と共にThaiVedic(※)システムの共同制作。世界各地でワークショップ、トレーニングコースを指導する中、旅を通してヒーリングのイマジネーションを広げ深め続けている。タイ政府教育省公認タイマッサージ、タイリフレクソロジー国際トレーナー/ヨガ・アーユルヴェーダ・タイボディワーク指導資格者/チネイザン指導資格者/ヨガマッサージ指導資格者/等数々のボディワークの指導資格を有する。【2019.10/12-13.開催】タイヴェヴェック・ボディワーク入門講座(東京)、【2019.10/15-16.開催】チネイザン入門講座(東京)申込受付中。

※ThaiVedic Bodyworkの特徴とは…世界最古の伝承医学であるアーユルヴェーダの原理と、仏教に基づいたThaiYogaTherapyを融合させたボディワークです。5000年以上もの間、予防医学として人々を癒しの道へと導いてきたアーユルヴェーダに学び、一人一人のドーシャ(体質)を見極め、五大元素(地・水・火・風・空)を通じて心身のバランスへの気付きを高めるメソッド。


出典:アーユルヴェーダ的「慢性的な便秘」対処法|ポーズ&ペアワーク
https://yogajournal.jp

photos by Shoko Matsuhashi text by Nobue Suzuki