2020/08/01

REMEDY

そのプチ不調、水分不足が原因かも!?

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なかなか疲れがとれない、むくみが気になる…などの不調がある場合、十分な水分摂取が足りていないかも? 

食事や運動など、健康に気をつけているつもりでも、実は水分不足が原因でプチ不調が続くこともあります。今回は水分補給の必要性やメリット、飲み方などをお届けします。すぐにできることなので、是非参考にしてみて!

なぜ水が必要?
「モデルや女優が、美容のために水をたくさん飲んでいる」なんて話をよく聞きますが、実際なぜ水が必要で、どれくらいの量が適しているのか、わからない人も多いのでは?

欧米では、水が必要栄養素として定められていることをご存知でしょうか。日本では特に定められていないため、「水を飲むことが大事」ということはわかっていても、十分な水分摂取ができていなかったり、ついコーヒーやジュースなどを飲んで水分補給ができているつもりになっていることもあるかもしれません。
水は成人の場合体内の60%を占めており、さまざまな機能を循環させる役割を果たしています。そして、そのうち約2.5ℓの水が一日で失われているんです。汗や尿として出ていくことで、カラダに不要な老廃物を一緒に流してくれるのですが、それらの出ていく水を補うために、毎日きちんと水を体に取り入れることが大切です。
日常生活における水分を摂取することで、どのような健康効果があるかというと…

・代謝アップ
常温の水を飲むと、体の中から温まり、代謝がアップします。また水を飲むことで、筋肉にしっかりと血液が送り込まれ、効率よく筋肉量が増えます。筋肉量が増えると基礎代謝量もアップします。

・むくみ緩和
腎機能を活発に働かせ、必要分以上の水分が尿として外に排出されます。このときに、尿と一緒に体内に留まっていた老廃物なども外に出ていくため、むくみ解消につながります。

・疲労回復
十分に水分をとると、心臓が効率的に血液を体に送り出し、水分が細胞に酸素や栄養素を運んでくれるそうです。水分不足で血流が滞っていると、体内に酸素や栄養素をスムーズに運ぶことができません。それが疲労の蓄積にもつながります。水分を意識的に摂取して血液をサラサラにすることで、疲労の回復が期待できます。

・肌の潤いキープ
肌細胞も60%は水分で、水分が足りなくなると、すぐに肌の構造はガタガタになってしまいます。


どんな水を、どれくらい飲めばよいの?
摂取するべき水の適正量は、一日あたり2~2.5リットル程度と言われていますが、体型や運動量などによっても身体が必要とする水分量は異なってきます。自分の身体に合わせて無理のない範囲で水分補給の習慣づけることが大事です。

お茶やコーヒーなどはカフェインが多く入っており、それらを分解するために多くの水が必要とされるため、これらは水にカウントされません。また砂糖などがたっぷり入っているジュースなどの飲み物をたくさんとると、糖分過多になってしまうので十分な水分補給としては適していません。
飲むならば、カラダに吸収されやすいミネラルウォーターなどの水がよいとされています。


効率的に水分補給をするためには?
では、健康を維持するためにはどんな時に水分補給するとよいのでしょうか。

<水分を意識的にとるとよいシーン>
・朝起きたとき
寝ている間に汗をかいたりするため、体内は水分不足に陥っている状態。血液中のミネラル濃度も高くなっているため、朝一番の水分補給は重要です。

・スポーツ時
運動中に大量の汗をかいたにも関わらず、水分補給をしないと脱水症状に陥ることも。さらにナトリウムなどのミネラルも失われがち。水と同時にミネラルを摂取すると◎。

・入浴時
入浴による発汗で水分を失ってしまうので、入浴前後も水分補給を。

・就寝前
起床後と同様、就寝前の水分補給も大切。睡眠中の水分不足による血液中のミネラル濃度の上昇を防ぐと考えられています。

また、イランで生まれた医師・バトマンゲリジ医学博士によると、健康法として「毎食30分前にグラス1杯、2時間半後にグラス1杯を飲む」ということが推奨されています。

水はこまめに飲むことが大切!一気に飲んでしまうと、体内の水分バランスをくずしかねません。
日中はマイボトルなどに水を入れて持ち歩いて、のどが渇く前に飲むようにしましょう。温度も冷たいものではなく、常温で飲むと負担をかけずに続け得られるはず。
水の種類も、今ではアルカリイオン水や温泉水、海洋深層水など、いろんなものが販売されていますよね。自分に合ったものをチョイスして、夏は特に熱中症に気をつけながら、しっかりと水分補給をしてみてください。

(参考)
「健康のため水を飲もう」推進運動/厚生労働省外部サイト
「水分摂取による健康増進効果の検討」の論文
サントリーグローバルイノベーションセンター
くらしと水「水の飲み方は大切」水大辞典 サントリーのエコ活

Text by Sono Hirose