2021/12/10

FOOD

旬食材辞典|「れんこん」は美容や疲労回復、整腸作用にテキメン!

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心も体も喜ぶ、旬の野菜を紹介していく連載シリーズ。
栄養素や下ごしらえのヒントなど、ビープル的役立つ情報をお届けします。今回は冬の旬野菜「れんこん」をピックアップ!


ー今月の旬野菜ー
れんこん
穴が空いたれんこんは、縁起がいい野菜をしても知られています。女性にもうれしい栄養素がたっぷりと含まれているので、旬な今の時期は温かい料理に加えてホクホクとした食感を楽しみましょう。



れんこんの主な栄養素は?

ビタミンC
髪の毛や爪、皮膚などをつくるコラーゲンの生成に欠かせないビタミンC。ほかにも美肌、抗酸化作用、免疫力アップに効果的ともいわれています。
カリウム
むくみの元になりやすいナトリウムを排出してくれる作用があり、血圧を下げる機能があるといわれています。
食物繊維
食物繊維は、整腸作用、肥満予防の働きが注目されている栄養素。れんこんの食物繊維は水溶性も不溶性も、両方とも含んでいるのがうれしい。
タンニン
抗酸化作用に優れたポリフェノールの一種。れんこんの切り口が変色するのが早いのは、タンニンが含まれていることが原因。


れんこんの選び方・保存方法
選び方
表面にツヤがあり、傷や色むらがないもの。形はふっくらと太く、ずっしりと重いものがおすすめ。重いのは水分を含んでいて新鮮な証拠。断面を切った形で販売されている場合は、色が褐色に変色していないか、穴の中が黒ずんでいないかを確認しましょう。
保存方法
乾燥させないことがポイント。ひと節丸ごとのものは、湿らせた新聞紙で包み、密閉できる袋に入れて野菜室で保存。カットしたものはラップに密封して野菜室へ。1カ月以上保存したい場合は、冷凍庫へ。厚めにカットして少し加熱したあと、水気を切ってラップに包んでおくと◎。


れんこんの栄養素を逃さないためには?
れんこんは水を使った「ゆでる」や「煮る」は、ビタミンC、カリウム、タンニンなどの栄養素が流出して減ってしまいます。一番効率的に栄養を摂取するためには生が一番おすすめですが、味噌汁やスープなど、汁ごと食べられる形にすれば、汁に流出した栄養素を摂れるのでおすすめ。
また、水にさらす時間は短めに。れんこんを酢水につけて下処理する際には5分以内にして、栄養素の流失を最低限にしましょう。
ビタミンCは一般的に熱に弱い性質がありますが、れんこんのビタミンCはでんぷん質で守られているため、加熱をしても減少しにくい特徴があります。熱を使った「焼く」「揚げる」調理法を活用しても大丈夫です。


冬なられんこんを入れたスープやシチュー、味噌汁にしたりするのが簡単。そのほかれんこんの味を堪能するにはれんこんのはさみ揚げや酢れんこん、薄くスライスしたれんこんサラダなどもおすすめ。細かく切ってチャーハンや餃子、チヂミなどの具にしてもいいですね。
水に溶ける性質がある栄養素も多いため、下処理や調理法を工夫しながられんこん料理を楽しんでみてください。



<参考文献>
旬の食材百科

Text by Sonomi Takeo